一般向け/高校生向け楽しい化け学
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前回のプロピレングリコールに関連してエチレングリコールを紹介します。

エチレングリコールは有毒なのですが、中毒になった時の対処法が面白いです。


今日の分子No.65 :エチレングリコール HOCH2CH2OH


sMoleBuilderで描画


IUPAC系統名;1,2-エタンジオール。

二価アルコールであり、最も単純な1,2-グリコール。

粘稠な無色無臭の液体。

舐めると甘いらしいが、毒性が高い。

引火性の有機溶媒であり、第四類危険物(引火性液体)として取り扱いが規制されている。

不凍液に用いられたり、ポリエステル(PET、PEN(ポリエチレンナフタレート)等)の原料として使われる。


☆ PETの合成

エチレングリコールとテレフタル酸の脱水縮合重合により合成されている。


PETの合成



エチレングリコールは石油化学製品であり、工業的には次のように合成される。

1. 石油(ナフサ)のクラッキング(熱分解)でエチレンを合成する。

2. エチレンを銀担持アルミナ触媒下気相酸化により空気酸化して酸化エチレン(エチレンオキシド)を合成する。

3. エチレンオキシドを水と反応させて加水分解してエチレングリコールを得る。



エチレングリコールの工業的製法



不凍液の誤飲などでエチレングリコール中毒になったとき、エタノールを中毒量ギリギリまで服用させるというユニークな方法が取られることがあるらしい。

これは、エチレングリコールは代謝されて初めて毒性を示すので、毒性が低めのエタノールを代わりに代謝させることでエチレングリコールの代謝を抑制し、エチレングリコールの代謝産物が危険な量まで体に蓄積されないうちに排泄させようという作戦であるらしい。

だからメタノール中毒のときも同じようにエタノールを大量摂取するという方法が取られるという。

ちなみに有毒であるエチレングリコールやメタノールはお酒のアルコール度数を高いようにごまかすため、過去故意に混入された事件があるらしい。


◎ 参考

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