一般向け/高校生向け楽しい化け学
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玉滴石(Hyalite):SiO2・nH2O

シリカSiO2が部分的に加水分解された含水シリカ(SiO3OHユニットが入っている)で、オパールと同じ組成。

無色透明な非晶質(ガラス質)の鉱物である。

まさに水滴の玉が固まったような形状をしている。

不純物としてウランを含むことが多く、短波長の紫外線を照射するとウラン由来の緑色発光が得られるものがあるとのこと。

以前私がある石屋さんで300円で購入した玉滴石(Pocitos de Quichaura, Chubut. Argentina産)は254 nmのブラックライトで光ってくれました!




玉滴石(Pocitos de Quichaura, Chubut. Argentina産)
(左)常光下、(右)254 nm光照射下


また、ラボの分光光度計で測定した天から降ってきた発光スペクトルはこんなのでした。



玉滴石の発光スペクトル(励起波長:250 nm)


振動構造を有し、506 nm、527 nm、542 nmの緑色領域に発光極大を示すスペクトル。

0-1バンドが強いのが特徴的。

発光が緑色であることに加え、発光波長と振動構造が硝酸ウラニル(VI)UO2(NO3)2の文献値[2]と似ているので、この玉滴石の発光はウラニルイオンUO22+由来じゃないかなと考えています。

LMCT遷移に基づくウラニルイオンの美しい緑色りん光は、ウランガラスで良く知られています。
『ウランガラスの発光過程』参照。

ちなみに二酸化ウランUO2やウラン酸塩MxUnO3n+1等ウラニルイオン種ではない酸化ウラン類は非発光性だそうです。


いやぁ自分の所有物にウランが入ってたってのはテンション上がりますね!!



参考

[1] S.M. Chemtob et al, AMERICAN MINERALOGIST, 97 (2012) 203-211.
[2] M.E.D.G. Azenha et al, J. Lumin., 48 & 49 (1991) 522-526.

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