一般向け/高校生向け楽しい化け学
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一昨日バイト先の塾で他の講師さんに

「グリセリンって甘い?」

と唐突に聞かれた。

「はい。甘いです。」

と答えると

「あ~だからあのティッシュ甘いのかな。」

と返されました。

ということで、今日はグリセリンの話で。


今日の分子 No.47 グリセリン CH2(OH)CH(OH)CH2OH


Jmolで描画


別名グリセロール。

CAS正式名称:1,2,3-プロパントリオール。

IUPAC正式名称:プロパン-1,2,3-トリオール。

炭素数が3で、それぞれの炭素にヒドロキシ基(-OH)が付いた三価のアルコール。

親水性のヒドロキシ基がたくさん付いているため、非常に水に溶けやすい粘っこい液体である。

炭素数3の糖が還元された形の糖アルコールであり、非常に甘い。
(糖アルコールには例えばキシリトール等がある。語尾がアルコールの「オール」である。)

「グリセリン」という名前は「甘い」というギリシャ語から来ているらしい。

いわゆる油脂(例えばオリーブオイル)というものは、このグリセリン1分子と3分子の高級脂肪酸のエステルである。

このようなグリセリンエステルをトリグリセリドという。
(2010/10/5の「今日の分子No.12」参照)

グリセリンは通常食べる物に入っている油脂が、消化液で分解されたときに生じる。

そのためグリセリンは日常でたくさん摂取しているものであり、無害。


非常に水に溶けやすく、吸湿性・保湿性があり、さらに人畜無害な物質であるため化粧品の保湿成分等に用いられる。

例えば最近人気な、湿り気のあるティッシュ。
(ウェットティッシュではない。)

花粉症等で鼻をかみまくっても鼻がガピガピにならないという、ちょっと高級なティッシュである。

数日前、塾のティッシュの箱の裏を見ると「保湿成分グリセリン配合」と書いてあった。

先輩講師さんはこのティッシュを舐めてしまったところ、非常に甘かったらしい。

そして筆者に上のように問うてきたのだった。
(ちなみに筆者も舐めてみたが、味も食感も綿飴みたいな感じでした。)

他に利尿剤や浣腸など、医療分野でも活躍している物質である。


一方で純粋なグリセリンは引火性のある危険物である。

消防法では第4類危険物第3石油類に指定されている。

また、ニトログリセリンの原料としても重要。

ニトログリセリンは、グリセリン1分子と3分子の硝酸から生成する無機酸エステルである。
2010/10/3の「今日の分子No.10」参照)


◎ 参考

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