一般向け/高校生向け楽しい化け学
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今日は大学の講義で先生が赤外ストーブの話をされていたので紹介してみることにしました。

「赤外ストーブ」とか「遠赤外ストーブ」という暖房器具を使ったことがありますか?

スイッチを入れると赤く光るやつです。

Googleで検索してみれば「あーこれかー」みたいな写真がすぐ見つかると思います。

このストーブは、普通のストーブのように火を焚いて部屋を暖めているのではありません。

その名の通り赤外線と呼ばれる一種の光(赤色の光より波長が長い電磁波)を出しているのです。

ではなぜ熱を出していないのに温まるのか、この原理を考えてみましょう。


まず分子というものは、球のような原子が、バネのような結合でつながったものと考えることができます。

なので、原子と原子の結合は常にビヨンビヨン伸びたり縮んだりしています。

ばねのように伸び縮みする分子


また"熱"というものは実は分子の運動の激しさを表しています。

分子や結合が激しく運動・振動すれば温度は上がります。

なので、この伸び縮みの振動を活発にすると温度を上げることができます。


まず、私たちの体の表面や中にはたくさんのヒドロキシ基(-OH)があります。

とくに表面にあるものを表面水酸基といいます。(水酸基とはヒドロキシ基の古い言い方。)

ヒドロキシ基も同様に O-H が伸びたり縮んだりしています。

表面水酸基の伸び縮み


実は赤外線はこの O-H 結合の振動を活発にするちょうど良い振動数を持っています。

したがって赤外線を私たちの体にある表面水酸基に当てれば振動が活発化し、暖かくなります。


という原理です。

赤外線であるのには意味があって、「ちょうど良い振動数」というのがポイントです。

ちょうど良い振動数から大きくなっても、小さくなっても駄目です。

明日は他の場合の「ちょうど良い波長」を紹介します。

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