一般向け/高校生向け楽しい化け学
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一昨日レポート書いていて思い出しました。

高校生の時、或る先生が「理系の人はお絵かきができないと」と言っていました。

まあ物理の問題は作図ができたら半分解けたようなものだし、化学も構造式とかは絵っぽいから、まあそんなもんかな・・・程度に思ってました。

びっくりしたことに、大学に入ると非常にお絵かき率が高くなりました。

実験器具、実験装置、操作手順、反応系の様子、クロマトの結果・・・

実験装置の絵なんてホントにお絵かきな感じです。

例えば一昨日描いたのはこれ。




筆者の手描きの反応装置


筆者はあんまり絵がうまくないですが、実験装置の絵を描くのは楽しいです。

レポートにはこんな絵をたくさん描きます。

別に趣味で描いているわけではない。
(いや、半分くらいは趣味だけど。)

図示は相手に情報を伝えるかなり強力な手段なのです。

上の装置の場合だと、言葉で伝えると、

「反応液とスターラーチップを入れた100mL2口ナスフラスコに玉付き冷却管・アルコール温度計(アダプタ使用)を取り付け、クランプで冷却管上部とナスフラスコの口の下をつかみ、ナスフラスコをホットマグネティックスターラーに乗せたスターラーチップを入れたオイルバスに入れ、そのオイルバスにはアルコ-ル温度計をスタンドからつるして入れておき、冷却管に下から上へ冷却水を流した装置」

となる。

圧倒的に言葉の負け。

言葉がいかに状況を伝えるのに適していないかがわかる。
(こんなこと言ったら言語学とか文学の人に怒られるかな?)


あと、図は完全にリアルではだめ。

そのまま写真のごとく描くと、見えづらい部分もあるだろうし不必要な部分が目立つかもしれない。

必要な部分をわかりやすく簡略化・モデル化して描くというのがセンス。

上の図なんて単純な図形の組み合わせを基本として描いているので、簡単でかつすぐ描ける。

しかし筆者はまずその雑さと文字の汚さを改善すべきである。


手段はいわゆる「絵」だけではない。

グラフィカルに表してわかりやすくするにはグラフや表を描くのも手である。

特に「各数値は比例関係にある」等を主張したかったらグラフを描くのがベストであろう。

このように、自分が伝えたいことをできるだけわかりやすく、かつ強調して伝えるために自然科学の学問では図示というのが重要なのである。

だから大学の先生も

「図や表を使って表しなさい。」

と言って課題を出してきたり、

「で、これがFT-IR分光器の中身のお絵かきです。」

と、"お絵かき"と称して図を見せてくれたりします。


ちなみに、図を手描きすることも重要。

例えば反応装置なら、それを手描きすれば何の器具を使ってどう配置すべきかがよくわかるし、どこを簡略化してどこを強調すべきかを考えるチャンスとなる。

もちろんプレゼンなど本番ではパソコン描きの綺麗な図を使います。




パソコンで描いた減圧蒸留装置(ChemSketchIllustratorというソフトを使用)



筆者はパソコンで図を描くのが好きなので、このサイトでもよくパソコン描きの絵を登場させています。

が、勉強目的では上のようなものを手描きすることも重要なのです。


以上のように、「お絵かき」は自分の理解のためにも、他人の理解のためにも重要なのです。

このサイトでもできるだけ多くの図を使おうと努力しています。

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