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一般向け/高校生向け楽しい化け学
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先日注文していた甲種化学責任者の資格のテキストが届いた。

化学責任者の資格には甲・乙・丙の三段階あり、筆者は丙種化学責任者をすでに取得している。

丙種とかならまだ書店で参考書が売っているのだが、乙種や、ましてや甲種は難易度が高すぎて書店で売っていない。

だから高圧ガス保安協会の下請け販売所から講習テキストを直接購入。

買ったのは「高圧ガス保安技術」1)、「甲種化学・機械試験問題集」、「高圧ガス保安法令攻略のポイント」の三冊。

もちろんAmazonなんかじゃ買えません。

しめて12900円なり。

バイト代が右から左に流れていくぜ!!


喜び勇んでページをめくる。

すごい・・・全くわからない・・・

ぶっちゃけレベル高すぎです。

というのもこの試験、化学専攻の院卒の人が企業に就職してから受けるような試験で、難易度がヤバイ。

しかし物理化学としてはかなり良い内容なので、院試なんかとは結構かぶっているかもしれない。

一方、全く習ったことのない内容もちらほら。

爆発化学の範囲が面白い。

爆発のときのエネルギー保存の式をごちゃごちゃいじると、次式が求まる。


☆ 1)の本にはこんな感じの式が500ページほどに渡っていっぱい書いてます ☆

これの式から、vに対してpをプロットするとランキン-ウゴニオ曲線が得られるらしい。

なにその曲線・・・・全く知らないのだが・・・・

ちなみにまたエネルギー保存の式をごちゃごちゃいじると、爆速なんてのも求められるらしい。

なんだかとっても面白そうだ。

この本には色々な気体物質について用途や融点、沸点、毒性、その他物性がたくさん載っていて資料集としての価値も十分だ。
う~む、レポート作りにも役立ちそう。

なんてったって高圧ガス保安協会の出版物だから信頼性高いしね。


ちなみに試験にはこんな化学の他にも同じ様な難易度の材料力学・機械工学もある。

こっちがきついぞ・・・

もちろん法律もね・・・
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またもや日付が変わっている。

現在深夜2時。

ややこしいですが昨日の出来事を「今日」と書きます。


今日は塾でヨウ素価やけん化価をやってました。

定義は教科書の通り。

大切なことは、けん化価から油脂の分子量が、ヨウ素価から油脂の「C=C」(二重結合)の数がわかるということです。

これらは有機化学と計算がくっついたものなので、意外と難しいと感じたりするようです。

が、ぶっちゃけ簡単です。

ヨウ素価は油脂100gに反応して反応するヨウ素のグラム数です。

油脂の分子量さえわかっていれば、ヨウ素価から

(油脂の物質量) = 100g/(油脂のモル質量)

(ヨウ素の物質量) = (ヨウ素価)/(ヨウ素のモル質量)

がわかります。

次にすることは

油脂1molあたり反応するヨウ素の物質量を求めること

です。

だから上で求めた値を使って、

(油脂1molあたり反応するヨウ素の物質量)
= (油脂の物質量)/(ヨウ素の物質量)

算出した「油脂1molあたり反応するヨウ素の物質量」は「油脂一分子あたり反応するヨウ素の分子数」なので、要するにC=Cの数です。

以上。

簡単でしょう?

太文字の部分さえわかってれば良いだけなんです。


げ・・・気づいたら日付が変わってる・・・

やっぱバイトしてたら1日が一瞬で飛び去るなぁ・・・


ところで、今日オキシライド乾電池が販売終了していたことを初めて知った。

オキシライド乾電池とはパナソニックが数年前に発売した強力なアルカリ乾電池である。

ニッケルを使った乾電池で、画期的な新発明品であった。

あの青色のグラデーションの入った乾電池は、こう、 近未来のような印象を与えるデザインであった。

発売当時、無駄に気に入った筆者はわざわざ高いオキシライドを買っていた記憶がある。

それが、もう売っていないらしい。

っと!ちょうど机の上に一本転がってた!!


使命を全うしたオキシライド乾電池
2011/2/21 筆者撮影

つい数日前まで、部屋の時計に使っていたのだ。

この乾電池は数年間休まず筆者の部屋の時計に電流を供給し続けた。

ちょうど切れたのだが・・・

本当にいったい何年頑張ってくれてたのか思い出せない。

使用期限が2011年までと書いてあるが、5年間ということになっているようなので買ったのは2006年か?

なんにせよ、よく頑張ってくれた。


オキシライドは電圧が高い(1.7V)ことが売りであり欠点であった。

オーディオプレーヤーに入れて、外国人の音楽家たちが「おー!」っというCMがやっていた気がする。

一方で電圧が高いと通常の電池の電圧(1.6V)を規格とした電子回路に損傷を与えうるという欠点があった。

そこで発売されたのがEVOLTA。

デザインはあまり変わらないが、電圧は通常の1.6Vでかつかなりの長寿命を実現したらしい。

知らぬ間に全てがコイツに置き換わってしまったらしい。


オキシライド・・・短い一生であった・・・

なんだか悲しくなってきた・・・


唐突ですが、結晶作りをしようと思いました。


2011/2/18 筆者撮影

種結晶を飽和水溶液中にぶら下げて、溶媒を飛ばしたり温度を 下げたりして過飽和にし、結晶を大きくするというヤツです。

小学校の理科でやった人も多いのではないでしょうか。

筆者も小学校の理科の授業でミョウバンの結晶を育てたことがありました。


 小学生でもできるんだから余裕だろう。

そう思っている時期が筆者にもありました。


実際やってみると激難!

まず水溶液中にぶら下げてる種結晶がしばらくしたら落ちてしまう!

よく見たら飽和水溶液のつもりなのに、種結晶がガンガン溶けてたよう。

何回やってもなかなかうまくいかず・・・

そしてちゃんとやり方を調べてみると、めちゃくちゃ繊細で奥が深いということが判明・・・


今度はちゃんと前準備して本気でやってみます。

とりあえず難易度の低いミョウバンを薬局で買ってこようかな。

いきなりホウ砂(スライム作りのあまり)でやろうとしたのが間違いか。


もうすぐ新年度に付きトップ画像を一新!!

年一回は変えるようにしようかな。


ちなみにトップ画像の分子はインジゴ(インディゴとも)。

後ろに書いてるアルファベットはインディゴの化学式や融点などの物性です。

インジゴはトップ画像の色のように青色の染料。

筆者の高校の化学の教科書には構造は載っていないが、「建て染め」の染料であると書いてある。

これだけではよくわからないので、今日はそれを説明。


今日の分子 No.43 インディゴ C16H10N2O2


Jmolで描画


藍から採れる天然の青色染料。

ジーンズの青色はこの色である。

分子の構造を見ると、単結合と二重結合が交互に長く繋がっている。

これを共役系といい、これによりインジゴは光に応答し発色している。


インジゴで染めるときは建て染めという染め方をする。

というのも、インジゴは水に不溶であるので何か工夫をしないと染物ができないからである。

建て染めとは;

①まず染料分子を還元する。
 このとき生成物はある種の酸になる。

②アルカリで中和して塩にする。
 こうすることにより水溶性になる。

③水溶液で繊維を染める。

④酸化して元の染料分子に戻す。
 すると不溶になるので色落ちしにくい美しい染め物ができる。

ちなみに、実際はアルカリ性還元液を使うことにより①と②を同時に行っている。
この操作を「建てる」という。

インジゴの場合は次のような反応になる。
(カルボニル基の部分が反応します。)



インジゴの建て染めの反応


ちなみに最近のインジゴは人工合成品である。

また、インジゴをスルホン化したりして改良して使われることも多い。


◎ 参考

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