一般向け/高校生向け楽しい化け学
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
来週から毎週化学英語の小テスト(単語・読解・リスニング etc)が実施されるらしい。
というわけで、CD付きテキスト買ってリスニングを始めた筆者。
結構、かーなり難しい・・・
まず、日本人が思っている化合物名と実際の発音があまりにも違う。
例えばo-キシレン(ortho-Xylene)が衝撃的。
日本語では「おると・きしれん」、高校でもそう習う。
でもCDで聞いてみると
「アッソゥザイリン」
と聞こえる。
メタン(methane)は「メセイン」。
日本人のイメージに反して、「x」は「クス」より「ズ」、「y」は「イ」より「アイ」、「-ene」は「-エン」より「-イン」、「a」は「ア」より「エイ」と発音される場合が多いようだ。
だからキシレンはザイリンになるし、メタンは日本人のニガテな「th」の発音もあってメセインと聞こえる。
また、キセノン(Xenon)は「ズィノン」と発音され、なんだかカッコいい。
後、アルカン・アルケン・アルキンが最高にややこしい。
上のように、アルカンは「アルケイン」、アルケンは「アルキン」、アルキンは「アルカイン」と聞こえる。
だからアルカン→アルケン、アルケン→アルキン、アルキン→アルカンに聞き間違う例が多いらしい。
ホントややこしい・・・
また、日本はその化学工業の歴史的に、化学用語は伝統的にドイツ語寄りである。
だからカリウム(英:ポタシウム)やナトリウム(英:ソディウム)に独英の相違が出る。
また、ボンベやシャーレ等も独語なので通じない。
ちなみにピンセットはオランダ語。
どうせ英語を使わないといけないのなら、いっそのこと中学や高校の理科の段階でできるだけ物質や実験器具は英語名で習ったほうが良いかと思う。
しかし英語に億劫な筆者であるが、化学英語のリスニングならかなりやる気が出る。
とりあえずいつでも音源を聞けるようにケータイに入れた。
もちろん文章には化学の単語以外の一般の英単語も出てくるわけだから、自然に普通の英語のリスニング力もアップするはずである。
ガゼンやる気が沸いてきた。
しかし「thionyl chloride」(塩化チオニルSO2Cl2:硫酸の-OHが-Clで置きかわった化合物)がどうしても「ファイナルクロライド」に聞こえる・・・
RPGの呪文か!!
しばらくは「th」の発音と、「y」、「e」、「a」の発音のイメージとの相違に悩まされそうである。
◎ オススメ;
筆者が使ってる化学英語の教科書で、CDもついてて「アッソゥザイリン」とかネイティブの発音聞けます。
PR
やっと気づいた「広く学ぶ大切さ」
ぜひ皆様にもできるだけ多くの学問に知識を持ってほしいです。
それが社会貢献できる、社会が求める人材になるための重要な要因であると筆者は考えました。
筆者は今期はやってやるぜ・・・!
先日、筆者が最も尊敬する准教授の先生と喋っていました。
筆者のその研究領域への熱い思いを語っていると、先生が言いました。
「君は視野が狭い。固執しすぎ。頑張っているのはわかるし情熱は良いと思うけど、もっと広い知識が必要。 しっかり考えよ。もっと多岐にわたって勉強すべし。」
かなり心に響いた。
心のうちを見透かされているような気がして、なにか自分の考え方に問題があることがわかった。
丸二日間程自分に何が必要なのかよく考えてみた。
ちょうどそのとき、筆者の父親が仕事の話をしてくれた。
今統計学を使って他社と戦ってるだの、仕事のできる人間になるためはその人の専門+「付加価値」が必要だの・・・
そしてそのとき筆者の高校の先生が、筆者が高校時代に教えてくれた「たくさんの学問を学ぶ必要性」の図を思い出した。
准教授、父、高校の先生が言っていることが根本的には同じということに気づき、話が繋がった。
こんな感じの図だった気がします。
学問は根本では全て繋がっているという考え。
そして2つ以上の学問が被っている領域があるという。
例えば物理と化学が被っている箇所。
具体的には量子化学という、量子力学(物理)と化学を組み合わせた物性や化学反応を予測し理解する学問などがある。
これは物理も化学もできなければ理解できない。
このような2つ以上の学問が複合した領域が重要であり、いくつかの学問を組み合わせるとかなり広くそして深く応用的に 学問を理解することができるようになる、と。
たくさんの学問について知見を得なければならないと気づいた。
化学の範囲で言うと、有機化学だけでなく無機化学もできなければ筆者の今望む研究成果(有機半導体材料)は出ない。
さらに、これにはもちろん電子物理の知識も必要になってくる。
また、今考えている化学の領域だけでなく、もっと広い視野での学問的知見もないとこの先々新たなアイデアはでないだろう。
もちろん一生同じ領域を研究することは時代の流れが許さないため、そのときは他の分野でアイデアを出さなければならない。
だから、一見あんまり関係なさそうな学問でも、できるだけ広い範囲で学問的知見を得るように努力しようと考えた。
そのため今期取る授業を考え直した。
筆者の専門は化学である。
が、今期、電子デバイス工学、生命化学、そして統計学を取る事にした。
卒業所要単位がなんちゃらとかは考えていない。
自分により高い能力を付けるために、自分に必要な科目を持ってきた。
今まで数学から逃げていた自分がいたが、もう逃げない。
さらに、なんと経済学まで取る事にした。
人間社会で生きている以上、研究職でも企業就職でも誰でも必要な知見であると考えた。
もちろん教職系の科目も取っている。
この学問はすばらしく、実際教員として働くわけでなくとも人間として必要な能力(コミュニケーション能力とか)を養ってくれる。
こんな風に勉強することが広い学問的知識を持つ人間になるための第一歩になると考えた。
社会貢献のできる人間に。
今日(日付変わってるから厳密には昨日)、ちょうど上の図を教えてくれた高校の先生に会ったので、筆者がこのように考え いろんな科目を取ることにしたと言うと、
先生「お、やっと気づいたか。種をまいてよかった。教師は種まきする職業。いつ芽が出るかはわからないけどな。」
さあ人生がもっと楽しくなってきた!
しかし強いて言うなら経済の単位。
筆者、
「中学公民ですでにズッコケてる部類の人間」
であるのがさっそく不安の種だ!!(笑)
数日前アセトンの話を書いていたので、今日はアセトンを紹介しましょう。
今日の分子 No.48 アセトン CH3COCH3
Jmolで描画
正式名称は2-プロパノン。
最も単純なケトンである。
両親媒性(水とも油とも混ざり合う性質)の無色の液体。
特に水とは任意の割合で混和する。
高い蒸気圧を持ち沸点が低く、揮発性で引火点が低い。
すなわち非常に引火性の強い危険な物質である。
そのため日本の消防法では第四類危険物(引火性液体)第一石油類、危険等級Ⅱと定められていて、 一定量以上の取り扱いには資格が必要。
(筆者は有資格者(甲種危険物取扱者)です。)
実験室的製法として、酢酸カルシウム(CH3COO)2Caを乾留することで得られる。
(CH3COO)2Ca → CH3COCH3 + CaCO3
これは高校化学でも習う重要な製法である。
※乾留とは?
物質を密封して空気を絶った状態で強熱し、熱分解すること。
他に「石炭→コークス+コールタール」や「木→メタノール("木精"の名の由来)」などが有名。
工業的にはフェノールの合成のクメン法の副生物として得られる。
クメン法
これは、
まずベンゼンとプロピレンを酸触媒で反応させクメンを得る。
次にクメンを空気酸化しクメンヒドロペルオキシドを得る。
最後に希硫酸等で分解してフェノールとアセトンを得る。
という反応。
工業的に重要な化合物であるフェノールの工業的製法であるが、工業的に割りとどうでもいいアセトンが大量に副産してしまうという欠点がある。
(ベンゼンの直接酸化でフェノールを得るのはかなり難しい。)
そのためアセトンは世の中に有り余っていて、異常に価格が安い。
アセトンは実験器具を洗うのにも使われる。
アセトンは油も水にも溶け汚れを溶かしだし、かつ揮発性が高いので乾かすのが楽であるという利点がある。
また、上記のようにアセトンは安いのでこのような使い方ができる。
ちなみに、今日の分子No.17のアセトアルデヒドも揮発性や洗浄力から言うと優秀であるが、有毒だしアセトンより高いのであまり使わない。
ブログの引越しが完了しました!!
ここが新しいブログです。
右に最新記事やブログ内検索のメニューができたほか、個々の記事がカテゴリー分けされました。
また、1つの記事にリンクすることができるようになったのでかなり便利になりました。
なお、本サイトのURLは変わりませんが、ブログのURLは変わったのでお気に入り登録をされている方は変更をお願いいたします。
これからもよろしくお願いします。
前回記事の問題の解答;
・ CH3CH2CHO (プロピオンアルデヒド)・・・・プロパナール
・ CH3COCH3 (アセトン)・・・・2-プロパノン
・ CH3CH2COOH (プロピオン酸)・・・・プロパン酸
前回の記事でカルボン酸の化学式にHが無駄に多かったです。スミマセン・・・
横着してコピペするからミスるんですよね・・・
よく誤字脱字やミスをするので、よくこっそり修正しています。
特に誤字脱字は「あーまたやっちゃってるなコイツ」程度にスルーして下さい、気づいたらこっそり直します。
で、上記のようにアセトンはプロパノン(より正確には2-プロパノン)という正式名称です。
アセトンはフェノールを作るためのクメン法の副産物でありものすごく無駄に大量に生産されるので、他の有機溶媒と比べてかなり安い。
そのためアセトンは実験器具を洗うために使われる。
(普通で考えたらすごく勿体無い。)
アセトンは優秀な溶媒で、有機物を溶かししかも水とも交じり合うため洗浄力は大きい。
さらにアセトンの蒸気圧は大きく、沸点が低くすぐ乾くので、洗った実験器具はすぐ乾き都合がいい。
そんなありふれたアセトンであるが、アセトンのことを「アセトン」と呼ばずに「プロパノン」と呼ぶ人も意外と多い。
「アセトン」等の物質の名前を慣用名といい昔からそう呼ばれているが、最近は正式名称で呼ぶことも多くなってきた様。
特に「エテン」なんかは本当に最近からそう呼ばれるようになったとかなんとか。
「エテン」とはなんの物質でしょうか?
骨格の「エタン」+アルケンの「エン」なので、エテンはエチレンCH2=CH2のことです。
慣用名は昔から親しまれてきた呼び名であるが、学術的な場においては名前を聞いただけで構造が理解できる正式名称が主流になってきているようです。
「エテン」に代表されるように、正式名称を言われるとわかりにくくなる物質はたくさんあります。
命名法をマスターし、正式名称で構造がすぐわかるようになりたいところです。
最新記事
(2018/09/23)
(2017/08/14)
(2017/03/07)
(2016/08/17)
(2016/05/05)
(2015/07/19)
(2015/04/11)
(2014/11/23)
(2014/08/03)
(2014/05/11)
カテゴリー
ブログ内検索