一般向け/高校生向け楽しい化け学
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イソプレンゴムについての特集のはずだったんだけど、ちょっと緊急で変更。
ついにこの本を買ってしまった・・・
出版年1951年、ちょうど60年前の本。
いわゆる古書、いままで手に入らなかった・・・
『化学者リービッヒ』田中実著(岩波新書)
『化学者リービッヒ』 2011/1/8筆者撮影
今まで探しても見つからなかったが、先日amazonで一冊だけ出品されているのを発見!!
大学や公共の図書館が連携した蔵書検索で検索しても、筆者の地域の近辺では某国立大学に一冊あるだけのようだった。
しかし今回たまたま発見、買っちゃた(笑)
超レアなのに3800円で手に入ったのはおいしい。
本の裏に定価280円って書いてたけどな!!(当時は物価も違うだろうが)
筆者は19世紀の化学者、リービッヒ教授が大好きである。
好きすぎて大学であだ名がリービッヒになってしまったほどだ。(恐れ多すぎてヤバイ)
リービッヒの子供時代がすばらしい。
学校(ギムナジウム)では常に学力は末席。
校長先生にじきじきにしかられたことも何度かあったらしい。
しかもクラス全員の前で。相当である。
そして先生は言う;「どんな大人になるつもりなんだ!」
少年リービッヒは即答する「化学者になる!!」
クラス・先生たちにどっと笑われる・・・
とても親近感のわく方だ。
そのうち筆者のリービッヒ研究をまとめてアップしようと思う。
で、昨日はまた自作の演習問題にミスがあったという報告を受け、修正しました。
もうね、連続しまくってて謝罪の言葉が出ないです・・・
◎ 参考
- 『化学者リービッヒ』, 田中 実 (著), 岩波書店 (1951)
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帰省ラッシュでしょうか。
今日バイト先の塾から帰っていると、電車の中にリュックをしょった親子が多かったです。
電車の中である子供が
「おしりぺーん、おしりぺんぺん!」
と言っていました。
元気な子です。
が舌っ足らずで筆者には最初なんて言ってるかわからず、
「ジテルペン!ジテルペン!」
って言ってるように聞こえました。
筆者「なにぃ!?あのちびっ子その年齢ですでにイソプレン単位4個からなるジテルペンを理解しているのか!!」
とか思いました。
ちなみにテルペン類とはイソプレンCH2=C(CH3)CH=CH2単位2個(モノテルペン)を基本とした生体炭化水素の総称で、イソプレン単位が4個のものをジテルペン、6個でトリテルペン・・・っと言います。
で、今日はイソプレンのことを考えてました。
イソプレンはその二重結合を使って付加重合することでポリイソプレン:イソプレンゴムを形成できます。
で、その[-CH2C(CH3)=CHCH2-]の単位がシスのバージョンとトランスのバージョンがあります。
普段一般に見るゴムらしいゴムはパラゴムの木が作る100%シス体のポリイソプレン、いわゆる天然ゴムです。
「で、一方100%トランスのヤツは・・・なんだっけ?阪大の5年前くらいの過去問にも出てきたのに・・・」
っと、どわすれしてどうしても思い出せなくて今日一日モヤモヤしてました。
ちなみに答えは「グッタペルカ」(もしくはグタペルカ、ガタパーチャとも)です。(諦めてググった)
あーすっきりした!
今やインターネット無くして化学の勉強出来ませんな。
というわけで、今日から数日間はイソプレン特集です。(前置き長!)
今日の分子 No.37 イソプレン CH2=C(CH3)CH=CH2
Jmolで描画
揮発性、可燃性、引火性で有毒な無色液体。
第4類引火性液体、特殊引火物。危険等級Ⅰ。
が、生体分子であり人間を含め生物の体内でたくさん合成されているらしい。
ナフサの熱分解等で得られる。
二重結合を二つ持ってるジエンという化合物のひとつで、一番端っこの炭素で長く繋がるように付加重合する。
付加重合するとポリイソプレン[-CH2C(CH3)=CHCH2-]nというものになる。(真ん中に一つの二重結合が出来る。)
この単位が100%シス体のものが天然ゴム(イソプレンゴム、IR)、100%トランス体のものがグッタペルカと呼ばれる。
イソプレンゴムは加硫することにより弾性を増す。
ポリイソプレンについては後日どんどん出していきます。
今日も朝から塾でバイトでした。
朝7時前、塾に東大の化学の過去問がピラっと1大問分捨て置いてあったので解いてみることにしました。
朝から快調、一瞬で解けて爽快でした。
授業では習わない実験を題材にした問題だったんですが、計算や論理思考的内容は全然難しくなかったです。
方針だけさーっと立てたら後は計算してお終い。
しかし多くの高校生はほとんど実験を経験したことがなく実験がただ無機質な紙の上でのお話になってしまっているので現象が理解しにくくなっていて、実験系の問題は難しく思われがちです。
が、実験問題はむしろ数学に近い計算を要する結晶格子や化学平衡の問題よりずっと簡単だと思います。
実験は「実験」なんだから本来リアルなもの。
操作や現象を自然科学的目で追っていけば、入試に出る程度のロジックは難なくクリアできるはず。
百聞は一見に如かずといいますが、大学で実験してたらかなり強くなりました。
っと、朝から調子に乗っていたのですが、お得意様からwebフォームから投稿があってこのサイトのCODの自作問題の解答にミスがあったことが発覚。
その内容、なんと過マンガン酸カリウムの式量の計算ミス。
イタい・・・
申し訳なく恥ずかしいというのも然ることながら、この先の計算もポシャってしまっているのでもしこれが自分の入試だったらと考えると恐ろしい。
「ケアレスミスを完全につぶすと点数は14点アップする」とは言われる話。(何を基準かは知らんが)
計算ミス、ケアレスミス、勘違いはコケる素。
本当にもったいない。考える力はあったのに・・・
・・・っと塾生に教えている筆者がこうだからもう顔がない。
何度も徹底的に見直すというのが最善の方法かと。
それを怠った自分が情けない。
特に最近Q&AのQ1等も後日訂正を入れているので、そろそろ自分のたるみを締めなおさねばと思う。
ミスは信頼失墜の素。
嘘ばっかりの化学サイトは駄目である。
昔から注意力不足だといわれる筆者であるが、頑張ります。
だからミスっても温かく見守ってください・・・(ぉぃ
年始だろうがなんだろうが筆者は日常を生きています。
今日は午前中から塾にバイトに行って、コンビニで振込みをして、駅前の駐輪所代払って・・・
ベンズアルデヒドの変換考えて、トリクロロ酢酸の製法考えて・・・・
そして19世紀の大化学者Liebig博士の書いた本の日本語訳版を眺める。
全くをもって普通の人と同じ生活。
そして凡人な筆者の身の回りには化学のグッズがあふれている。
例えばストラップ。
ケータイ、DSi、自転車の鍵、筆箱にも愛すべき仲間たちが・・・
分子ストラップ 2011/1/4 筆者撮影
ちなみにケータイの待ち受けはドデカヘドランC20H20
え?変だって?
昨日も塾生に言われた。
自分の部屋の壁に周期表が二枚貼ってるヤツくらいいっぱいいるだろうに・・・
え?やっぱり変?
化学のグッズ集めは趣味です。
今はこのシリーズのストラップがほしい・・・
実験器具は見た目も美しいから良いですよね。
本物もいくつか持ってます。
↑のブログトップの写真がMy実験器具です。
明けましておめでとうございます!!!
1日は忙しくブログ更新できず、昨日のブログではナチュラルに忘れてて言い忘れてました!・・・・・
はい、ところでこのサイト、なんと本日で訪問者数3000を超えました!!!
本当に有難うございます!
最近ウェブフォームへの投稿も出てきたし、ついにちょっとはまともな化学サイトになってきたような・・・
でもまだまだです、皆様今年も宜しくお願い申し上げます。
さてさて、三が日だというのに今日は塾でバイトでした。
で、今年最初の化学の問題を解かせると、塾生達は結構中和滴定にてこずってました。
等量点を求める中和滴定は基本的に式が
(H+の物質量)=(OH-の物質量)
って言うのしかありません。
あとは薄めるとか何とか、この式で求めたモル濃度や滴下量に飾りが付くだけです。
例えば次のようなときに迷うようです;
「C mol/lのH2SO4 V mlを滴定するのにC’mol/l の水酸化ナトリウムがV’ml必要であった。」
酸や塩基の価数が変わると難しいようで、2倍するのか1/2倍するのか迷うようです。
しかし、この場合なら硫酸1分子は2つのH+を発生するので、上の式で考えると
2CV = C’V’
となります。
何も難しくありません。
単にH+とOH-の量を考えただけです。
たぶんこのことさえ完璧にわかればほとんどの中和の問題が解けてしまうと思います。
逆滴定など、いろんな種類の酸や塩基を加えた場合でもこの考え方で簡単に解けてしまいます。
よく、
(酸の価数)×(酸のモル濃度)×(酸の体積)
=(塩基の価数)×(塩基のモル濃度)×(塩基の体積)
という公式を見かけますが、これはまさに上のH+とOH-の量の考え方です。
この式を覚えておくと迷わなくて良いですが、公式を覚えるだけというのは応用性がないです。
逆滴定などややこしい操作が挟まれるとたちまちわからなくなります。
だから
(H+の物質量)=(OH-の物質量)
というのを理解して使いこなせるようにしましょう。
これが最も応用が利きます。
なお、
(酸の価数)×(酸のモル濃度)×(酸の体積)
=(塩基の価数)×(塩基のモル濃度)×(塩基の体積)
の式の出てくる「(酸の価数)×(酸のモル濃度)」は、ある意味酸が出しうるH+の濃度を表します。
すなわち単位体積当たりの或る酸の水溶液のH+を出す能力を表します。
これを酸の能力を考慮した"新しく決めなおした濃度"、その名も「規定度」と呼びます。
同様に塩基の場合も(塩基の価数)×(塩基のモル濃度)を塩基の規定度と定義します。
すると上の公式は
(酸の規定度)×(酸の体積)=(塩基の規定度)×(塩基の体積)
というように簡略化されます。
これは非常に便利で、大学の滴定の実験ではこればっかり使います。
例えば「0.050 mol/lのリン酸」と問題に出てきたらそのリン酸の規定度は
(リン酸の規定度) = 0.050 mol/l × 3 = 0.15 mol/l (=0.15 N)(←単位は"N"とも書かれます。)
となります。
また「0.20 mol/lの水酸化バリウム」は
(水酸化バリウムの規定度) = 0.20 × 2 = 0.40 mol/l (=0.40 N)
となります。
これは非常に便利で、これだけ定義しておくと、
「そのリン酸水溶液10.0 mlを滴定するためにその水酸化バリウム水溶液はV ml必要だった。」
と出てきたら
(リン酸の規定度)×(リン酸の体積)=(水酸化バリウムの規定度)×(水酸化バリウムの体積)
⇒ 0.15 N × 10.0 ml = 0.40 N × v ml
⇒ v = 3.75 (ml)
と簡単に出てきます。
(ちゃんと単位を書いたら、わざわざリットルに直さなくてもmlのままで簡単に計算できます。結構これが出来ない人が多い。)
こうしたら「物質量の比は・・・割るんだっけ掛けるんだっけ・・・」っと悩むこともありません。
同じ考え方で酸化還元滴定にも使えるんですが、むしろそっちのほうが重宝するかも・・・
っと、結構使える規定度です。
ちなみに昔は高校でも教えてたらしいです。
また今度規定殿使い方を酸化還元滴定の場合も含めてまとめてコラム書こうかな。
ただし、一番大切なことは、公式ではなく(H+の物質量)=(OH-の物質量)等の根本的な関係を理解することです。
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