一般向け/高校生向け楽しい化け学
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今日(→書いてる途中で日付が変わってしまった!)マクドナルドで昼食を摂ると、おまけでグラスをもらいました。
どうやら今コカ・コーラとタイアップして、コカ・コーラの350mL缶を象ったガラスのコップがおまけであるらしい。
で、箱の「材質」を見てみると「ソーダライムガラス」と書いてありました。
マクドナルドのおまけのコカコーラ缶グラス:材質にソーダライムガラスと書いてある。
2011/6/20筆者撮影
柑橘でサワーな、えらくおいしそうな名前であるが、残念ながらソーダライムガラスは食べられない。
ではソーダライムガラスとは何でしょうか。
実は、要するに高校化学で習うソーダガラスのことです。
高校化学の教科書を見ると、
「ソーダガラスとは普通のガラスで、ケイ砂・石灰石・炭酸ナトリウムの粉末を混合して、高温で融解して得られるガラス」
と書いています。
実は
炭酸ナトリウム:ソーダ
石灰石:ライム
に対応しています。
ナトリウムは英語でソディウムと言い、ナトリウム化合物のことをソーダと言います。
例えば炭酸ナトリウムは炭酸ソーダ、炭酸水素ナトリウムは重炭酸曹達(重曹)といいます。
一方、英語でライムは「石灰」を意味します。
「石灰」は割とざっくりした言葉で、酸化カルシウム(生石灰)も水酸化カルシウム(消石灰)も炭酸カルシウム(石灰石)、カルシウムそのものも「石灰」と言います。
ゆえに、要するにライムとはカルシウム分のことです。
だからソーダライムガラスとは、ナトリウムとカルシウム(の化合物)が入ったガラス、ということになります。
ちなみにナトリウムを入れるのはガラスの融点を下げるためで(純粋な二酸化ケイ素:石英は融点が高すぎて加工が難しい)、カルシウムを入れるのは化学的安定性を向上させるためです。
ガラスに添加するこれらアルカリ金属・アルカリ土類金属等の酸化物を「網目修飾酸化物」と言います。
他にカリガラス(カリウムが添加されたガラス)や鉛ガラス(鉛が添加されたガラス)、石英ガラス(純粋な二酸化ケイ素のガラス)も重要なのでチェックしておきましょう。
◎ 参考
- 『『現代無機材料科学』』足立 吟也 (著), 南 努 (著), 化学同人 (2007/01)
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