一般向け/高校生向け楽しい化け学
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放課後化学講義室「演習」のページに置いてある問題/解答をPDFファイルにしました!
これで体裁が奇麗になったし、分数を見やすい様に変更!
そして・・・またやられた・・・
硫酸の野郎め・・・まさか靴まで飛んでやがったとは・・・
今朝靴履くときに、靴が円形に穴空いてました・・・
てなわけで今日は憎き硫酸を紹介。
今日の分子 No.32、硫酸 H2SO4
WinMOPACで計算・描画 ※二重結合省略
酸化数Ⅵの硫黄のオキソ酸。
硫酸の工業的製法は接触法と呼ばれ、高校化学では重要。
1. 硫黄の酸化
S + O2 → SO2
2. 二酸化硫黄の酸化(酸化バナジウム(Ⅴ)触媒下)
2SO2 + O2 → 2SO3
3. 三酸化硫黄の水への吸収
SO3 + H2O → H2SO4
☆ 濃硫酸にさらに三酸化硫黄を吸収させて得る硫酸を発煙硫酸という。
通常のブレンステッド酸の中ではかなりな強酸である。
さらに熱濃硫酸には酸化作用があり、
H2SO4 + 2H+ + 2e- → SO2 + 2H2O
という反応で還元されて二酸化硫黄を発生する。
すなわち酸化力のある酸であるため銅や銀とも反応できる。(※鉛は表面に不溶性塩を作るため溶けない。)
また濃硫酸には脱水作用があり、物理的な乾燥剤として用いられたり脱水反応の触媒として用いられる。
・糖(グルコース)の炭化;
C6H12O6(グルコース) → 6C + 6H2O
・アルコール(エタノール)の脱水縮合(130℃);
2CH3CH2OH → CH3CH2OCH2CH3 + H2O
・アルコール(エタノール)の脱水(180℃)
CH3CH2OH → CH2=CH2 + H2O
不揮発性の酸であるため、希硫酸であっても乾燥して濃硫酸となり脱水作用や酸化作用を示すことがある。(前日の記事参照)
他にも、(求核性のない)酸として・スルホン化剤として・硫酸エステル化剤として・ニトロ化剤として(硝酸と混合;混酸)幅広く使われ、非常に重要な化学物質である。
◎ 希硫酸と濃硫酸の使い分け
希硫酸は酸として使い、濃硫酸は酸化剤・乾燥剤・脱水反応触媒として使う。
ただし、濃硫酸は加熱しなければ酸化作用を発揮しない。
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