一般向け/高校生向け楽しい化け学
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ついに1000hit越え!!
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しかし今週はやたらと忙しくて全くサイト更新ができませんでした・・・
テストにレポート・実験・バイトと、被ると結構しんどいです。
さてさて。
この前の月曜、塾で高校生がリンや硫黄系の入試問題を演習していたのですが、身近に感じないのかリン系の化合物は特に覚えていませんでした。
ということで、今日はリンの化合物の代表的な物のひとつ、十酸化四リン(五酸化二リン)について。
今日の分子No.30、十酸化四リン P4O10
WinMOPACで計算・描画 ※二重結合省略
単体のリンが燃えてできる酸化物。
腐食性があるので素手で触るのはとても危険な白色の固体。
P4O10という分子式を持つ分子であるのでその分子式どおりに「十酸化四リン」である。
が、無機化合物はしばしば組成式であらわされ、P2O5となるので「五酸化二リン」とも呼ばれる。
どっちを答案に書いても正解だが、分子式はあくまでP4O10である。
水と音を出し発熱しながら激しく反応する。
そのため脱水剤・乾燥剤として実験等で用いられる。
十酸化四リンをお湯で煮沸するとリン酸ができる;
P4O10 + 6H2O → 4H3PO4
この反応が結構わかっていない。
リン酸ができるということを覚えていないようだ。
しかし、上の構造を見てみると"PO4"の単位が繋がっているだけの構造をしていることがわかる。
このP-O-Pを水で加水分解して P-OH + HO-P にするのだから、自然とH3PO4が4つ生成するのが予想されるだろう。
高校ではこの十酸化四リンの構造をちゃんと習わないが、他の物質であっても構造を知っていればこのように生成物が予想できるのだ。
・・・っということを、黒板でP-O-Pの結合を切りながら塾生に説明すると「それはわかりやすい!」っと喜んでました、はい。
◎ 参考
- 『リー無機化学』, リー (著), 浜口 博 (翻訳), 菅野 等 (翻訳), 東京化学同人 (1982/01)
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