一般向け/高校生向け楽しい化け学
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今日はこの前実験で使ったヘキサンを紹介しましょう。
今日の分子No.29、ヘキサン C6H14
Jmolで描画
炭素数6の直鎖アルカン。
示性式で言うとCH3CH2CH2CH2CH2CH3。
灯油やガソリンに含まれている、常温で液体の典型的な石油系の油であり、吸引すると体にかなり悪い。
非極性溶媒で、油系の分子をよく溶かす。一方水とは全然混ざらない。
同じC6H14のアルカンは他に2-メチルペンタン、3-メチルペンタン、2,2-ジメチルブタン、
2,3-ジメチルブタン4種類あり、これらは構造異性体の関係にある。
これら同じ炭素数のアルカンを総称してヘキサンということもあるから注意。
特に直鎖アルカンのヘキサンをn-ヘキサン(ノルマルヘキサンと読む)と言って区別することもある。
上の分構造(ジグザグが真っ直ぐ)は教科書やwikipediaで載ってますが、実は他にも形があります。
C-C結合は回転できるので、実際にはグニャグニャと鎖は形を変え続けます。
しかし安定な形と不安定な形があり、隣同士の水素原子が空間的にぶつかってしまうような中途半端な構造は不安定です。
ぶつかり合わなければ(ぶつかる程度が小さければ)、他の形もとり得ます。
計算してみると、下に示す構造も安定・妥当な構造になるようです。
WinMOPACで計算・描画
主鎖(C-C-C-C-C-C)が曲がっています。
この構造でも水素同士は距離が離れていて大丈夫です。
(専門的には「ゴーシュ配座を取っている」といいます。難。)
このように主鎖が曲がる現象はブタン以上の炭素数のアルカンで起こります。
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