一般向け/高校生向け楽しい化け学
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
昨日太陽の話でクロロフィルの部分構造を示しました。
今日はそれをもう少し深く紹介しましょう。
今日の分子 No.19、クロロフィル
Jmolで描画, クリックで拡大 ※水素原子・多重結合省略
植物の葉の葉緑体に含まれている緑色の色素で葉緑素とも言う。
これに光が当たると光合成の反応を起こしてくれる。
毎日のように緑の葉っぱを見ているだろうがまさにこの分子の色であり、また我々は光合成の恩恵で
お米も食べれているわけなので、非常に身近な分子といえよう。
しかし・・・上の分子モデルを見ても全くわけがわからない!
というのも、クロロフィルは本来光合成を起こす部分と複雑なたんぱく質がくっついたもので、非常にややこしい大分子なのだ。
上のモデルを見ると緑色(マグネシウム)原子が青色(窒素)原子に囲まれた部分がある。
この部分を拡大すると下のような分子(クロロフィルa)になり、この部分が直接光合成に関係している。
この分子は単結合と二重結合が交互に長くつながっている構造(共役π電子系)を持っている。
アゾ染料もそうであるが、実は単結合と二重結合が交互に長くつながっている構造を持つ分子は色が付いていることが多い。
そして「色がある=光を吸収している」ので、そのような分子は光が当たると吸収したその光エネルギーを使って面白い反応を起こしたりする。
クロロフィルの場合は吸収した光エネルギーを使って
6CO2 + 6H2O → C6H12O6 + 6O2
の反応、すなわち光合成を行ってくれる。
筆者はこのような単結合と二重結合が交互に長くつながっているような分子に光を当てて光エネルギーを変換するという研究分野にとても興味がある。
◎ 参考
PR
最新記事
(2018/09/23)
(2017/08/14)
(2017/03/07)
(2016/08/17)
(2016/05/05)
(2015/07/19)
(2015/04/11)
(2014/11/23)
(2014/08/03)
(2014/05/11)
カテゴリー
ブログ内検索