一般向け/高校生向け楽しい化け学
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「今日の分子」シリーズNo.1はこの分子、F-ギトニン C50H82O23
Jmolで描画, クリックで拡大。
天然界の面活性剤、F-ギトニン。
界面活性剤とはセッケンなど油とも水ともなじみ、本来混ざり合わないもの同士を混ざるようにする物質のことです。
またこのように混ざるようにする性質を乳化作用といいます。
なぜF-ギトニンはセッケンのような作用を持っているのでしょうか。
まずセッケンの場合から考えてみましょう。
教科書に載っているようにセッケンには親油性の長いアルキル基に親水性のカルボキシル基(が電離したもの)を分子内に持つことで、下のように水の中で油を取り込み分散させます。
またこの図のように界面活性剤分子が球のように集まっている状態のものをミセルといいます。
では上のF-ギトニンの構造を見てみましょう。
この分子も割りと細長い形のようです。
その一端の左下の部分は親水性のヒドロキシ基がたくさん付いていて、一方もう片端の右上部分は大きなアルキル基で親油性です。
すなわちセッケンのようにカルボン酸の塩でなくとも、細長い分子の両端に親油基と親水基がある同じような構造をしているのでF-ギトニンも界面活性剤として作用するのです。
ちなみに水にも油にも溶ける物質のことを両親媒性物質と言います。
◎ 参考
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