一般向け/高校生向け楽しい化け学
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この前近くの「丸善&ジュンク堂書店」に行った時、何かのフェアだったのか化学書籍コーナーに化学グッズがたくさん置いてありました。
周期表ポスター、周期表マグカップ、分子ストラップ、分子模型セット・・・・・
その中で、こんな珍しいストラップを発見。
よくお土産にあるような、ガラスの内部をレーザーで彫った立体的なアレです。
「すごい!綺麗!珍しい!"買い"だ!!」
と思って即購入。
値段も398円ととても安価。
Ethene(エテン)という文字とCH2=CH2の立体構造と、C-C間にある結合性π軌道も彫られていてマニアックで美しい!!
ちなみに、エテンとはエチレンのIUPAC正式名称です。
炭素数2のアルケンなので、基本の「Ethane(エタン)」の「-ane(アン)」を「-ene(エン)」に変えて「Ethene」(エテン)です。
以前紹介した、ケータイに付けていた分子模型ストラップ(『グッズ集め』(2011/1/4)参照)がちょうど千切れてしまったところだったので、今回購入したエテンストラップをケータイに装着。
エテン分子ガラスストラップ付きケータイ 2012/03/09筆者撮影
あと、同じシリーズで硫酸銅(II)五水和物のストラップも売っていたのですが、ちょっと造形が細かすぎて見えにくくて微妙だったので買いませんでした。
(あと、硫酸銅よりエチレンの方が好きだったというのも大きいですが。)
なんしか見たことなくてレアだったのが買った決め手だったのですが、数日前amazonでも売っていることに気づいてしまった!
(上の写真の出典でもうすでに気づいていた人もいると思いますが(笑))
くそう!いつもいつもamazon品ぞろえ良すぎだって!便利だけど店頭で発掘するという楽しみもなぁウンタラカンタラ・・・
ついでに、同じシリーズでベンゼンストラップもあったことも知ってしまった。
う~む、どちらかというとエチレンよりこっちの方が欲しかったかも・・・
このベンゼンストラップも、π軌道も彫られているようですね。
たぶん丸善&ジュンク堂書店もベンゼンだけ入荷しないというのはないだろうから、たぶん圧倒的にベンゼンが人気で売り切れたのでしょう。
エチレンと硫酸銅も、在庫が明らかに エチレン<<硫酸銅 だったし。
分子にも人気の序列がありますよね。
(硫酸銅は分子じゃないけど。)
たぶんベンゼンと、あとエタノールは群を抜いて人気な分子だと思います。
ベンゼンストラップどうしよう・・・amazonで注文しよっかなぁ・・・・
◎ オススメ
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昨日、近くのMARUZEN&ジュンク堂書店で筆者の思い出の本『アトキンス 分子と人間』(日本語訳版, アトキンス著, 東京化学同人)を購入しました。
とても思い入れの強い本です。
っというのも、筆者が「分子ヲタク」になった原因はこの本だからです。
中学の図書室にあって、誰も借りないので当時中学3年生だった筆者は卒業まで半年以上ずっと借りてて毎日学校に持って行っていました。
それ以前から化学が好きだったんですが、この本がそれを一気に加速させました。
今回、その懐かしの本をついに購入したのです。
(近くになかなか売ってる書店がなくて、この店で初めて発見。)
ものすごく魅力満点な本です。
簡単に言うと、分子の紹介本。
カラフルな分子の充填モデルが描いてあって、綺麗な参考写真、的確で詳しくユーモアもある面白い説明文がたくさん。
索引や序章を除くと約160ページで160の分子について書いています。
1ページ1分子くらいの割合なので、大きな図、多くの説明で充実した内容。
大体こんな感じの配置↓
特に図や写真で直観的に理解できるため、個人的には特に中学生くらいの年齢の方に読んでほしい。
「分子には形や大きさがある~」「1分子1分子個性があって面白い~」「こんな身近な所にも分子が~」っと、分子たちをとても身近に、フレンドリーに感じられること間違いなしです。
また、序章に原子と分子とは何か、構造式の書き方読み方、官能基、結合の種類など、基礎知識が書いてあるため初学な中学生でも十分に分子を楽しめるのです。
この序章は結構しっかりしたところまで書いてあって、中学生であった筆者はたぶん学年で唯一「線図」(Hを省略した構造式)の読み書きができる子になった。
しかもこの説明がめちゃくちゃわかりやすい。さすがアトキンス先生!
☆ Peter. William. Atkins(1940~)
オックスフォード大学の物理化学の教授。
『アトキンス物理化学』、『シュライバー・アトキンス 無機化学』、『新ロウソクの科学』等、ものすごく広い範囲の化学の本を出版しているすごい先生。
その博識ゆえに『アトキンス 分子と人間』で取り上げた分子やその説明文も詳しく、広い視点で、そして面白い。
ちなみに、「中学生向け」と書きましたが、高校生でも大学生でも読むととても面白いです。
筆者もさっき超久々に読んでみると
「プトレッシン(NH2CH2CH2CH2CH2NH2)・・・?何それ読んだはずなのに忘れてる・・・ほ~口臭にも含まれる腐ったニオイの分子とな!」
とか
「なるほど、ポリスチレンがポリエチレンほど弾性がないのは、フェニル基の相互作用が強くて鎖が動きにくいからなのか。当時は理解できてなかった・・・」
っと、楽しんでます。
なかなかマニアックで、高校や大学の化学を勉強した人でも楽しめます。
さて、『アトキンス 分子と人間』は素晴らしい「分子の本」ですが、筆者はもう一冊『パソコンで見る動く分子事典』(本間善夫・川端潤著, 講談社)という本もお勧めしたい。
この本も1ページに1分子の構造と説明文が載っている、分子とお友達になれる本です。
これも筆者の大好きな分子紹介の本。
この本は筆者が高校生の頃購入して毎日のように学校に持って行っていた本です。
一方こっちは個人的には高校生以上向け。
(数値・物理化学的計算等アドバンスな内容が載っている。白黒で文字が小さい。等の理由から。)
こちらも内容は分子の構造、利用法や豆知識。
比較的新しく(2007年出版)なのでトレンドな内容も取り扱っていて面白い。
分子の系統名、性状、匂いや、融点、沸点等の数値データも載っていて詳しい。
さらに物理化学的な意味や、分子の立体化学等アドバンスなコラム等も多数。
現在の筆者の脳内分子図鑑に大きなウエイトを占める主力武器。
そして何よりも特筆すべき点は3Dの分子の立体構造データ集付きのJmolのDVD-ROMが付いていること。
これをパソコンにインストールすると、3Dの分子を自由に回転させたりして分子の立体構造を楽しむことができます。
直観的に分子と触れ合えること間違いなし。
以上、2つの書籍を紹介しましたが、筆者個人はこういう「構造モデルを主体とした分子の紹介本」はとても重要だと思います。
構造式を覚えるんじゃなくて、分子モデルで大体のイメージをつかむ。
構造式では伝わらない立体感も分子モデルではわかる。
このHPの分子紹介もできるだけ3Dの分子モデルを使うようにしています。
筆者は「分子には形と大きさがある」と、分子をモノとして具体的にイメージしてもらいたいです。
また、化学は官能基の種類や構造などで複数の分子の間に共通性を見出していく所がありますが、逆に個々の分子の性質を知ってからそれらの性質を支配する物理化学的な意味を理解してゆくのも良いと思います。
実際にこの世に存在している分子は、具体的な構造を持ったものであるわけですから。
分子と友達になるのは楽しいですね。
◎ オスススメ
iPad2買った!!
無駄遣いの象徴みたいなiPadですが、買ってしまいました。
いや、しかし、これがなんだかかなりイイ!
小さくて軽くて、持ち運びもかなりしやすそう!
さっそく色々入れてみました。
化学の教科書読めたり・・・・
英語の化学の教科書最高!(※後述)
筆者が大好きなリービッヒ博士(19世紀の有機化学者)の
著書なんかもゲットしてみました。
分子を3Dで表示したり・・・・
PubChem(超有名な化学物質のデータベース)から分子構造を落としてこれる。
他のエディタで自分で作った分子構造データを読ますこともできるらしい。
かっこいいし超便利!
いや~素晴らしい!
・・・っというのも、元々化学の外国書籍が読みたかったのです。
英語の勉強になるし。
もちろんジャーナル(論文が載っている専門の雑誌)というのは英語で書いているわけなので、日常から専門英語を読んで勉強しなければならない。
筆者の大先生曰く、普通の大学化学の教科書の英語版(原著)を読むのがベストだと。
しかし!
普通に大手本屋で買おうとすると、輸入と言うのも要因なのか、日本語版が数千円のやつも英語版(原著)は1万円くらいするのですよ。
で、ここは思い切ってiPadで電子書籍で読もうかなと。
電子書籍は輸入とか関係ないし、紙代がかからないのでかなり安い。
そんな普通に買うと高価な英語版の教科書が、千円ちょいとかで手に入るのですよ。
いや~これは勉強になること間違いなしです!!!
iPadの問題点として、電子書籍の品ぞろえが悪いというのがあります。
著作権の問題上、日本語の書籍はもう絶望的に少ない。
海外書籍はかなりそろってきたらしいですが。
で、そこがポイントなんですよ、或る意味。
筆者にはこれが全然問題ないんです。
というのも
元々英語版を読むつもりだから。
むしろ日本語の本がないから、化学の本が読みたけりゃ強制的に英語を読むことになるので、英語力アップ間違いなし!!
いや~完璧!
「ってか今円高だから海外書籍買うと得なんじゃね?」とかも思いつつ。
あと、こんな使い方も考えてみました。
筆者は実験をするわけですが、実験で取ったデータはまず実験ノートに書いて、後でパソコンに打ち込んでグラフ化したりします。
しかし実験データを取り終えてからグラフ化すると、表を作った時には気付かなかったおかしな数値(明らかな操作ミスとか)とかが見えてきて、テンションが下がります。
そこで!
実験台にiPadを常備して実験ノートに書いた表を同時にiPad打ち込みつつグラフ化させるときっとうまくできる!
とか。
実験レポートの下書きなんかにも使えますね。
電車の中とか、やっぱり小型のノートパソコンでも或る程度は大きいし持ち運びも面倒だし起動が遅いし・・・という問題を解決してくれると信じて。
ちなみにSoftbankと契約したのでマクドナルドやJRの主要駅なんかでネットできます。
なんしか英語の化学の本を読めるのがうれしいです。
あと3D表示もなかなか!
え・・・?
iPadって化け学の勉強するための機械ってのは全人類の共通認識じゃないの?
筆者には化学のためのツールにしか見えませんがね(笑)
期末テストが終わりました。
すなわち夏休みと言うことです。
しかし、思ったのですが、今日は立秋。
もう秋です。
だから厳密には「夏季休業」じゃなくて「秋季休業」;秋休みなのでは・・・?
大学の夏休みは概して始まるのが遅い。
さて、テストも終わったので学校の図書館で本を借りてきました。
もちろん化学の本ですが、今回はどちらかと言うと学問書という感じではなく化学の雑学的な、「読み物」を借りてきました。
(まあマニアックなのも混ざってますが・・・)
こんなのです;
・『化学者ちょっといい話 (ポピュラー・サイエンス)』
・『キッチンで体験 レオロジー (ポピュラーサイエンス)』
・『宮沢賢治と化学 (ポピュラーサイエンス)』
・『水はなんにも知らないよ (ディスカヴァー携書)』
・『化学語源ものがたり』
・『家の中の化学あれこれ (ポピュラー・サイエンス)』
・『あなたと私の触媒学 (ポピュラー・サイエンス)』
・『完全版 分子レベルで見た体のはたらき (ブルーバックスCD‐ROM)』
・『カーボンナノチューブの挑戦 (岩波科学ライブラリー)』
・『炭素第三の同素体フラーレンの化学 (季刊化学総説 (No.43))』
どれもホントに面白そう!
特に『化学者ちょっといい話』はちょっと読みましたが、とても面白そうです。
化学者にまつわる、一話当たり数行の短いエピソードが並んでいるのですが、ホントに面白い。
特にリービッヒ博士の話;
学生が「先生、全ての物質を溶解できる溶媒を見つけました!」と言って、リービッヒ博士が「それはすごい。でもいったいどんな容器に保存するのかね?」
っとちょっとひねった答え方をする話とか最高です。
或る意味タイトルに矛盾して、偉人達をただ美化して伝える、いわゆる「いい話」じゃないのが面白い!
皆さんもぜひ図書館などで見つけたら読んでみてください。
薄っぺらくて読みやすい本です。
他にも『キッチンで体験 レオロジー』なんて、その題の通り台所でできそうな面白そうな実験を紹介しています。
読んだら実際にやってみようと思います。
ちなみに筆者は宮沢健二が好きなので、『宮沢健二と化学』なんて借りてみました。
宮沢健二童話全集は中学生のころに全巻読破したくらい好きです。
大学の図書館には面白そうな本がたくさんあって楽しいです。
面白い動画を発見。
化け学な公園の遊具。
うわさには聞いていた遊具であったが、実際に動画で発見したのは初めてでした。
エタノールとアセトアルデヒドと酢酸とアクリロニトリルの分子模型遊具。
「エタノール → アセトアルデヒド → 酢酸」
の酸化反応の酸物質と、身の回りにあって且つ乗れそうな形のアクリロニトリル、らしい。
バネでビヨンビヨンする、公園にある子供用の遊具(スプリング遊具というらしい)であるが・・・
大人が乗っちゃだめでしょ(笑)
めっちゃバネきつそうだし(笑)
特注品で、もちろん量産はしていないらしい。
こんな遊具が公園にあったらきっと子供たちは分子好きになるはずなので、ぜひ量産してほしいところ!!
参考;
この遊具を作った製造者さんのブログ
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